マルチ・ポテンシャライト
好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法
著者:エミリー・ワプニック
翻訳: 長澤 あかね
出版社: PHP研究所
発行日:2018年8月24日
マルチ・ポテンシャライトを知っていますか?
「マルチ・ポテンシャライト」とは、さまざまなことに興味を持ち、
多くのことをクリエイティブに探究する人を指す言葉で、
「自分の好きな複数の分野で活躍することができる才能」を持つ人のこと。
MULTIPOTENTIALITE
単語を分けるとこのようになる。
MULTI:多数、多い、
POTENTIAL:可能な、潜在的な
ITE:人
マルチ・ポテンシャライトの人は、
マルチタイプで多数の仕事に取り組み、
一つにとらわれず、異なった仕事のやり方や生き方をしている。
マルチ・ポテンシャライトを書いているのは、
エミリー・ワプニック (Emilie Wapnick)
著者は、人生の大半にわたり、
人と違う事を必死で抑えていたそうだ。
周囲にとけ込まないと生きていけない。
そんなふうに思いながら生きていた。
人生の経験の中で、そこから抜け出し、
自分のユニークさを売りにして生きていく道を選ぶ。
一つの仕事ではなく、
音楽、アート、映画制作、法律という全く異なる分野を経験。
TEDの講演者になもって大反響を受けた。
そのTEDで、
マルチ・ポテンシャライトについて説明したトークが大反響。
「天職が見つからないのはどうしてでしょう?」
動画で550万回以上再生されている。
マルチ・ポテンシャライトはどのような人におすすめ?
この本には、
「好きなことを次々と仕事にして、一生食っていくにはどうしたらいいのか?」
ということが書かれています。
「何をやっても長続きしない」
「いろんなものに興味を持つけれど、どれも長続きしない」
「天職が見つからない」
「中途半端で飽きっぽい」
そんな風に悩んでいる人に、読んでほしい本。
自分の好きなことを「一つに絞ることなく」追い求めて実現し、
「なりたいすべてのものになる」ことができる方法が見つかる。
「やりたいことは一つに絞らなくていい」
そんな事を教えてくれます。
マルチ・ポテンシャライト 好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法はどんな本?
一つの事をつきつめてやるのが素晴らしい事。
いい事だと言う考え方は多いです。
この考え方を持つのは、
スペシャリストタイプです。
専門分野にとことんこだわり、
豊富な知識や高いスキルを積み重ねていくのがスペシャリストタイプ。
1つのことにのめり込みスキルアップへの意欲が高く、
生涯その仕事を続けていく人が多い。
スペシャリストタイプの考え方や生き方をしている方は、
多いかも知れません。
しかし、
現在は様々な職業がつくられて、
既存の仕事が変化していく時代に突入していきます。
時代は凄いスピードで変化しています。
副業が可能になったり、
アウトソーシング(外注化)が増えたり。
AIの存在により、
多く仕事に変化がでててきています。
そんな変化の激しい時代の中で、
何をしていいのかわからない。
そう思う方も増えているのではないでしょうか?
そんな時は本書で書かれている、
マルチ・ポテンシャライトの生き方を取り入れてみてはいかがでしょうか?
世間に縛られず、複数の天職を追求する。
そんな生き方も選択できます。
現在は、
今までになかった仕事が生まれています。
自分にとっての天職は一つとは限らないのです。
自分のポテンシャル、可能性を、
マルチ・ポテンシャライトとしてドンドン広げていくのもありです。
マルチ・ポテンシャライトになるにはどうしたらいいの?
本書には、このように書かれています。
マルチ・ポテンシャライトは、
キャリア論ではなく人生設計そのもの。
・お金
・意義
・多様性
この3つを仕事に見いだしていく人生設計。
お金に関しては、
マルチ・ポテンシャライトとして以下のようなキーポイントを上げている
生きるにはお金は必要だが、いくら必要かは人によって大きく違う。
お金は、幸せな人生をつくる要素の一つにすぎない。
人生設計をするときは、自分の経済的ニーズ、目標。価値観、状況を知ることが大切だ出典:マルチ・ポテンシャライト エミリー・ワプニック P71
マルチ・ポテンシャライトになる方法には、
いろいろなアプローチがある。
・多面的な仕事に就いて、その中の分野を行き来する。
・パートタイム、ビジネスの掛け持ちをする
・安定した仕事をしながら、情熱を注げる取り組みを持つ方法
・数年、数ヶ月ごとに業界を移り、興味を掘り下げる
このようなワークモデルがあり、
自分に合ったやり方で行うのがいい。
アプローチを考える中で、
自分にあった人生設計を見つけるキッカケになる。
好奇心旺盛、新しい事を学ぶのが好きな方は、
いろいろな事を行き来して天職を追求したほうが楽しいかもしれない。
天職は一つではない。
やりたいことは一つに絞らなくていい。
人生の間でさまざまなことへ関心を持ち、
いろんな仕事をする生き方。
多様性に富んだ今の時代には、
このやり方が相性がいいと思う。
<最後に>
著者は、子供の頃、
「大人になったら何になりたい?」
この質問に答えられなかったそうだ。
なぜなら、
なりたいものがありすぎたから。
子供に、
「大人になったら何になりたい?」
と聞いたら何と答えるでしょう?
お花屋さん、サッカー選手、歌手・・・
いろいろな答えがありますが、
一人で10個ほどのなりたいものをあげる子供は、
いないかもしれません。
もし、そう言っても、
全部はなれないから、選択しなさいと言われるだけです。
しかし、
それでいいのでしょうか?
・多くのことを同時にこなせる人もいます。
・たくさんのことに興味を持ち続ける人もいます。
・いろいろなことを組みあわせる力が強い人もいます。
興味のあるものを組あわせて、
今までになかったもの、仕事を作り出していくかも知れません。
自分の内なる資質を大切にしてください。
内に秘めた情熱を大切にし、
好奇心を追ってみるものいいのではないでしょうか?
⇒ マルチ・ポテンシャライト 好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法