知的生産術の内容&感想!出口治明の本のレビュー

ここ最近、生産性という言葉が注目を浴びている。

2019年以降は大企業では残業禁止の流れがあり、労働時間の短縮が行われ、数年後には中小企業でも同じような状況になってくる。

残業が禁止になると、同じ時間での効率を今よりも上げる必要がある。

時間を短縮して行なうために必要になるのは生産性を上げること。
 

では、生産性を上げるためにどのようなことをやっていけばいいのだろうか?

生産性を上げる方法が気になり、選んだのが「知的生産術」


出口 治明 (著)
出版社: 日本実業出版社
発売日:2019年2月15日

知的生産術は、出口治明さんの書いた本。

著者の出口治明さんは、ライフネット生命保険株式会社創業者。
立命館アジア太平洋大学(APU)の学長に就任している。
 

ここでは、「知的生産術」の内容や気づきをまとめてみました。

日本の生産性が低い理由

 
労働時間ではなく労働生産性
 

労働時間で成果を出す時代は終わりが近づいてきているのかもしれない。

長時間労働が生産性を上げるというデータはどこにも存在しない。

出典明記:知的生産術 出口治明 P41

逆に、長時間労働続けると、生産性が落ちる。

生産性を上げるには、は脳のメカニズムを理解することが必要だ。

脳科学の勉強する事は一つの生産性を上げる方法を知ることになるかもしれない。

人間の一回の集中時間の目安は、2時間だそうだ。

時間を区切って行なうのがいい。

生活の基本を「飯、風呂、寝る」から「人、本、旅」と切り替えて脳に刺激を与えることが有効だと書かれている。

いつもと同じ人ではなく、違った人に会って、色々な本を読んで、いつもと違う場所に出かけることは生産性を上げるのに有効なこと。

 

新しいアイデアを生み出す「考える技術」

 
社会常識を疑い、全ての物事を根底から考え抜く
 

ここでは、自分の頭で考えることの大切さを説いている。

人と同じことをやっていたり、毎日同じことを考えていると、知的生産性は横ばいのまま。

だから、ゼロベースで考えることは必要。

 
それだけではなく、「なぜ?」と問うことも大切。

著者の出口さんは、今でも、「なぜ?」 「なぜ?」 「なぜ?」 の気持ちを持ち続けているそうだ。

社会常識に頼っていると、社会の中に生まれている小さな変化を見落としてしまう。

社会の価値観や常識を自分の頭の中で疑って考えてみることも大事なこと 。

 
ただ、考えても分からないことを考えるよりは、歴史を勉強することが役に立つとも書かれていた。

 

最初の労力で最大の成果を上げる「インプットとアウトプットの技術」

 
情報収集の技術
 

出口さんにとってインターネットは、辞書や百科事典の代わりだそうだ。

新聞、インターネット、本を活用して情報収集をしているそう。
 

情報収集においてインプットはとっても重要なもの。

インプットがなければアウトプットがないから、まずはインプットする必要がある。

その際に、分からないことは徹底的に調べて、自分の中で納得いくものにするのがいい。

生産性を上げることとアウトプットは関係性があるようだ。
 

生産性を上げるためにも、ドンドン、アウトプットしていく必要がある 。

人に話したり、文章にしたりしてアウトプットすることでより自分のものになる。

そして、アウトプップするスピードがさらに重要になってくる。

早く決めて行動することで良い方向に進むことが多い。

アウトプットとスピードに関して、本書ではこのような公式で紹介している。

影響力=仕事量(アウトプット)×スピード(時間)

出典明記:知的生産術 出口治明 P145

今後は、この公式を意識していくといいかもしれない。

 

チームの力を引き出す「マネジメントの技術」

 
企業理念の明確化
 

組織の生産性について大事なことが書かれている。

組織の生産性を上げるには、「才能マネジメント」で全てが決まるという。

才能マネジメントとは、正しく人材を配置すること。

正しく人材を配置するためには、個人の能力を知り、適材適所で人材を配置する。

人との関わり方が必要で、コミニュケーションが必要。

 
また、個人の能力が伸びなくても、組織の生産性は上がる。

個人の能力を伸ばさずに、組織の生産性を上げるには、人の組み合わせを考えること。

マネジメントで大事なことは、人を上手に組み合わせること。

チームにおいても個人の役割が重要だ。

 

明るく楽しい職場をつくる「コミュニケーションの技術」

 
人生で一番大切なことは正直であること。
 

正直であることがコミュニケーションには必要。

でも、これは意外と難しい部分かもしれない。

特に、サラリーマンであれば、表面を取り繕うことはよくある。

もしかしたら、思ったことと違うことをやらなければいけないことがあるかもしれない。

でも正直であることを忘れてはいけないと思う。

ちなみに、本書での正直さとはこのようになっている。

正直さとは、他人が見ているか見ていないかで自分の考えや行動を変えない姿勢

出典明記:知的生産術 出口治明 P242

もっともっと正直に生きていきたいと思う。

 

知的生産術の感想

 
この本のタイトルは、「知的生産術」

「生産性」ではなく「生産術」となっている。
 

知的生産なので、頭を働かせて、なにか新しいことを生み出していくこと。

知的生産は、労働生産の反対のものという認識だ。

 
これから、確実に必要になるのは知的生産。

効率よく仕事で結果を出すために頭を使うこと。

この本には、頭の使い方が書かれている。
 

長時間労働ではなく、頭を使って成果をあげるためのヒントになることがたくさん詰まっている本。

この本を読んで行動することで、考え方や働き方も変わっていくのではないかと思う。

⇒ 知的生産術