なぜ、優秀な人ほど成長が止まるのか ― 何歳からでも人生を拓く7つの技法
著者:田坂 広志
出版社:ダイヤモンド社
発行日:2018年10月18日
優れた実績をあげた人が、
成長の壁にぶつかって、成長が止まってしまう。
あなたの周りに、一度大きな実績を上げて、
そのあとはパッとしない一発屋のような人もいるかもしれない。
勉強は出来るけど、仕事ができない人
才能がすごくありそうだけど、
くすぶっているような感じの人や力を出し切れていない人。
もしかしたら、
自分自身の中にも、
そのような部分が存在しいているかもしれない。
著者は、優秀な人ほど、
成長が止まってしまうことがあると言う。
そして、著者自身がその経験をしている。
博士課程をもち、
就職した民間企業では学んだ専門知識は役に立たず、
途方にくれたそうだ。
その著者が、途方がくれるような状況で、
どのようなことを考えればいいのか?ということを研究・実践した。
自身の体験をもとに、
研究・実践の内容がまとめられている本が
「なぜ、優秀な人ほど成長が止まるのか」です。
成長を止める7つの壁と技法
本書には、
成長を止める7つの壁が書かれています。
成長し続ける人は、
7つの壁を越える技法を知っている。
本書には、成長し続けるための
7つの技法が紹介されていて、以下のような技法。
- 【学歴の壁】 「優秀さ」の切り替えができない ― [棚卸しの技法]
- 【経験の壁】 失敗を糧として「智恵」を掴めない ― [反省の技法]
- 【感情の壁】 感情に支配され、他人の心が分からない ― [心理推察の技法]
- 【我流の壁】 「我流」に陥り、優れた人物から学べない ― [私淑の技法]
- 【人格の壁】 つねに「真面目」に仕事をしてしまう ― [多重人格の技法]
- 【エゴの壁】 自分の「エゴ」が見えていない ― [自己観察の技法]
- 【他責の壁】 失敗の原因を「外」に求めてしまう ― [引き受けの技法]
成長し続ける、成長を止めないためには、
成長の壁を乗り越えることが必要。
その壁の越え方として、7つの技法が書かれています。
なぜ、優秀な人ほど成長が止まるのかからの気づき
本書には、7つの技法が書かれていますが、
その技法を読んで感じたことがあります。
それは、
観察することが大事ということ。
本書を読んでいくと、
所々に「観察」という言葉が出てきた。
私は最近、
観察することを行う機会が増えていることもあり、
本書の観察という言葉に反応した。
先日、マインドフルネスを教わった時も、
観察という言葉がでてきた。
自分で自分を観察する。
自分の呼吸に意識を向けて、
自分の呼吸を観察する。
自分の体のパーツの感覚を観察するというように、
観察することに意識を向ける機会があった。
また、
リフレクティングというセラピーのなかでも、
観察という言葉が出てきた。
リフレクティングでは、
会話の場面を他の参加者が静かに観察し,
その後、参加者がグループになってこのケースから感じることを自由に話し合う、
対話形式により問題解決していくというもの。
相手を観察することを行った。
このように最近、
観察に触れる機会が多くなっている。
もしかしたら、観察することは、
これから先の時代に必要な流れで、
今後さらに重要になってくる部分なのではないかと思う。
そして、今回読んだ
なぜ、優秀な人ほど成長が止まるのかでは、
「自己観察の技法」がでてきた。
エゴの壁という項目では、
「自己観察の技法」を紹介している。
エゴの壁の項目では、
エゴがある人についてこう書かれていた。
「他人の成功」を素直に喜べない人。
エゴは大事で向上心にもつながるが、
成長の障害にもなる。
人間関係やチームワークに悪い影響を与えることがある。
エゴが他人との葛藤や摩擦を生み出し、人間関係に悪い影響を与えることも。
エゴによって、
人からのアドバイスや学びを素直に受け取れなくなることもあり、
成長と言う部分では足を引っ張ることがあるかもしれない。
でも、人間であるかぎり誰の心の中にも、
「人から褒められたい」「周りから評価されたい」「世の中で認められたい」といった
「エゴ」がある。
大事なのは、
エゴによる嫉妬心に振り回されないこと。
自分では気づかないうちに、
エゴに無意識で振り回されることがある。
大事なのは、
自分で自分のエゴに気づくこと。
人から指摘され、素直に受け入れられればいいが、
そう簡単にはいかない。
でも、
自分で気づいたことなら、
変化させることが出来る。
エゴに気づくためには、
観察することが有効。
自分自身を観察すること。
ただ、静かに見つめる
否定も肯定もせず、ただ、静かに見つめる
自分の中に
「自分を見つめるもう一人の自分を育てる」こと
このように自分自身を客観的に俯瞰して見ることは、
エゴに気づく大きなポイントになるから、自分自身を観察することは大切だと感じた。
今回の観察は一例だが、
本書には「7つの技法」が書かれている。
いろいろな方向から、
成長するための方法が書かれている本。
成長したいと思う方は、
一読すると学びがあると思います。
読むことで成長のスピードが変わると思いますよ。
⇒ なぜ、優秀な人ほど成長が止まるのか