すべてを手にする人が捨てている41のこと
著者:伊庭正康
出版社: かんき出版
発行日:2016年10月13日
著者は、(株)らしさラボの伊庭正康さん。
セールスコンサルタント、ストレスコーピングコーチとして活動し、
研修、講演を行っている。
コーピングとは、
認知行動療法をベースとしたストレス対処のスキルのこと。
コーピングは、メンタルトレーニングにもつながる。
そんなスキルのある、
伊庭さんの書いた本が、
「すべてを手にする人が捨てている41のこと」。
すべてを手にする人が捨てている41のことはどんな本
本書では、
すべてを手にする人が捨てている41のことが、
シンプルに分かりやすくまとめられている。
「すべてを手にする人は、
いったい何を捨てているだろうか?」
以前の著者は、
心のモヤモヤに苦しんだそうだ。
そんな時、著者は、
「いろいろなことを思い切って手放すと、
これほど楽に成果が出るものなのかと」ということに気づいた。
その経験をもとに、
本書には、「41の捨てていること」が書いてある。
その中の気になった、
三つのポイントを紹介。
<一つ目>
欲張り過ぎない。
最初にやるべきことは、
あれこれやろうとせず、まずは「勝ち筋」を見つけること。
そのために、やるべきことを一つに絞り「小さな成功」を早く作る。
これが最速で成果を出す秘訣なのだ。すべてを手にする人が捨てている41のこと 伊庭正康 P37
人には、欲がある。
何かを欲しいと思ったり、
感じることは人間だから当然ある。
その欲を満たしたいとも思う。
だが、欲にはキリがない。
あれもしたい、これもしたい、もっと欲しい。
そんな風に思うこともある。
すべてを手に入れるのは難しい。
「二兎を追う者は一兎をも得ず」ということわざもあるように
欲を出して同時に二つのことをうまくやろうとすると、
結局はどちらも失敗したり、中途半端になる。
まずは、
やるべきことを一つに絞ることはとても大事なこと。
著者の言うように、
絞って小さな成功を積み重ねていくことはとても大事だ。
<二つ目>
「みんな平等であるべき」というとらわれ
この言葉少しドキッとする。
なぜならば、みんな平等であると思っているから。
著者はこのように言っている。
世の中は、「平等」ではなく、実は「公平」にできている。
すべてを手にする人が捨てている41のこと P69
確かに、
世の中は平等ではない。
そう思っても、平等でなければいけない、
そうあった方がいいと思っている自分もいる。
「人生は平等だよ」と 教わってきた感覚もある。
しかし、現実はそうではない。
生まれた環境も違えば、 外見も違うし、
得意なこと、天性のものを持った人はいる。
世の中は平等ではないと感じることは多いが、
何をもって平等というかによって変わってくる。
今を生きているという視点で考えれば、平等なのかもしれない。
それはさておき、
著者は、 世の中は平等ではなく公平。
その公平は、
行動がベースになっているという。
何かを手にしている人達というのは、
そうなるための行動を起こしている。
そう考えると公平なのかもしれない。
ベートーベンが残した言葉がある。
「努力した者が成功するとは限らない。しかし、成功する者はみな努力している」すべてを手にする人が捨てている41のこと 伊庭正康 P70
努力をすることは最低限必要。
チャンスがいつ来てもいいように、努力しておくことは大事だと感じた。
<三つ目>
あきらめグセ
運は誰もが持っている要素だ。
祈りやジンクスを増やせたとしても、「運」は、増やせないかもしれないが、
「行動」を増やすだけで、確実に運は増やせる。つまり、運はコントロールできるのだ。
すべてを手にする人が捨てている41のこと 伊庭正康 P171
行動量はとても大事だと感じた。
まずは行動がベースになる。
コントロールできないものをコントロールするより、
自分ができることをコントロールする方が大事だと思う。
自分でコントロールできることが自分の行動だと感じた。
<まとめ>
この本には捨てるべきことが41個書いてある。
大きく分けると、
このような内容になっている。
第1章 “ムダなやり方”を捨てる
第2章 “当たり前”を捨てる
第3章 “とらわれ”を捨てる
第4章 “いい人”を捨てる
第5章 “損得”を捨てる
第6章 “心のクセ”を捨てる
捨てるべきことが、41個書いてあったが、
全部捨てるというのは難しい 。
この本の中に書いてある、捨てるべきことを1個でも2個でも、
自分にピンと来たものがあれば、それを手放していくのがいいと思う。
「すべてを手にする人が捨てている41のこと」を読んで、
自分の中にある「とらわれ」に気づくだけでも十分価値がある。
この本を読んで、
まずは自分と向き合ってみてはいかがでしょうか?