あなたは「右脳派」ですかそれとも「左脳派」ですか?
「直感派」ですか、それとも「論理派」ですか?
この本では その両方の特徴と使い方が書かれています。
右脳思考
著者:内田和成
出版社:東洋経済新報社
発行日:2018年12月26日
右脳と左脳
人には、「右脳派」の人と「左脳派」の人がいます。
『あなたは、右脳派ですか?それとも左脳派ですか?』
大人になると右脳の働きが低下するとも言われますが
まず「右脳派」と「左脳派」は何なのでしょう?
「右脳」と「左脳」の違いから見ていきたいと思います。
<右脳>
右脳は、イメージ力や記憶力、想像力やひらめきを司る脳です。
五感(視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚)に関係し、感情をコントロールしています。
右脳は、イメージの記憶、直感・ひらめきなどに関わります。
音や色の違いを認識したり、物事に感動したりするのも右脳の働きによるものです。
音楽は右脳とも言われ、楽器を演奏したりするのは右脳の力が大きいです。
絵を描いたりするのも右脳です。
右脳派の特徴としてこのようなことがあります。
・感情表現が豊かで感性がするどい。
・人の気持ちを汲み取れる。
・ものの位置や向きを認識する能力がある。
・暗記が得意。
右脳は、情報をイメージとして認識し、イメージで記憶することができ、左脳よりも多くの情報が処理できるといわれています。
<左脳>
左脳は、言語や計算力、論理的思考を司る脳です。
学校の勉強(主要教科)は主に左脳を使います。
言語脳、論理脳、デジタル脳などと呼ばれることがあります。
左脳は、記憶にも関係していますが、主に言語や数的処理を司る脳です。
左脳派の特徴
・論理的で筋道立てて考える。
・客観的な分析が得意。
・計算が得意。
右脳の働きが活発なのは、幼少期。
成長するにつれてだんだんと言語を司る左脳が活発に働くようになり、左脳優位に。
大人になると右脳をいかに使うかが脳の活性化のポイントになります。
左脳中心だと「頭が固い」という状態になってしまいます。
<右脳派と左脳派の見極め方は>
右脳派と左脳派の見極め方はいろいろありますか、
左脳派は感情があまり表に出ず、理路整然と話すことができる特徴があります。
腕を組んだ時に、右腕が上になるのが左脳派。
右脳派は、喜怒哀楽が分かりやすく、直感で物事を判断しテレビなどの感動シーンで泣くこともあります。
右脳が優位な方は、感情が豊かな特徴があります。
腕を組んだ時に、左腕が上になるのが右脳派。
ちなみに私は、右脳派で、論理的ではなく直感型です。
右脳思考
右脳思考というのタイトルにあるように、本書は右脳に関して書かれたもの。
右脳思考のメリットや鍛え方、特徴などが書かれています。
この本では ロジカルだけではなくて感情や勘も働かせることで、
より良い結果が出せるということが学べます。
現在では、ロジカルシンキングがいいと思っている方が多いのではないでしょうか?
特に仕事では、ロジカル思考が重要と言われます。
ビジネス関連本では、ロジカルシンキングが一般的になっていて、そのような本も多く販売されています。
主流になっているフレームワークを使用した考え方は、ロジカルシンキング。
でも、ロジカルシンキングが本当にいいのかどうかは分からない。
ロジカルだけで解決しない問題はたくさんある。
「右脳思考」では、感覚・感情・直感・勘など論理では説明できない、ひらめき・思いつき・考えを右脳と定義しています。
それに対して、左脳とはロジックそのもの、あるいはロジックで説明できるもの。
右脳思考の本では、ロジカルの否定ではなく、ロジカルをさらによくするには、
右脳と左脳を活用するのが良いということを言っています。
それも、右脳だけ、左脳だけで考えるのではなく、右脳と左脳を行ったり来たりして考えること。
本書の章立てを見ても、
・右脳の使い方
・右脳で考え、左脳でロジカルチェック
・左脳で考えたロジックフローを右脳で肉つけ。
といったように右脳と左脳を活用する方法が書かれています。
まず、本書自体が、右脳と左脳を使って書かれているように感じた。
時には論理的でありながらも、感情も入っているし、
著者の左脳のロジックに対し、右脳がやや優位で書かれている本だと思う。
<本書を読んで感じたこと>
ビジネスの場ではロジカルシンキングはとても重要で、論理的に考えることを要求される場面も多い。
しかし、なんとなく時代の流れは右脳の方に向かってるような気がする。
感情・勘・直感といった感覚的なものが求められる時代。
先が見えにくく、変化も激しい。
AIの登場で、さらに変化が起きてくる。
そうなってくると、ロジックで解決できない問題も増えてくる。
逆に、感情が大事になる。
なぜなら、
人が行動する理由は、大半が感情によるものだから。
人は、ロジックや理屈で行動するわけではないし、人が動かされるのは感情によるものが多い。
そんな時代だからこそ右脳を使う、右脳思考は重要になると感じた。
だからといって、右脳だけでもダメで、両方使えるバランスが重要。
右脳と左脳を行ったり来たりして考えること。
そして、もしかしたら、少し右脳が優位の方がこれからの時代にマッチしそうな気がした。
逆に右脳派の人は、左脳を使い論理的に分析して行くことが大事だと思う。
右脳と左脳を両方使い、立体的に考えることが大事なのではないかと思う。
誰もが得意分野はあると思うので、その部分を活かして 、ロジックと勘も使っていくことで、ロジカルシンキングの限界を超えて行けるのではないだろうか。
右脳思考は、右脳・左脳の使い分け方、使うタイミングが学べる一冊です。
⇒ 右脳思考