お金2.0 新しい経済のルールと生き方
著者:佐藤 航陽
出版社: 幻冬舎
発行日:2017/11/30
お金2.0の著者 佐藤航陽さんは、
20歳のときに資金150万円で起業。
世界8カ所に拠点を持つグローバルビジネスを育て上げ、
日本を代表する若手起業家。
ビッグデータと人工知能を駆使して、
経済やお金の再発明を目指すテクノロジーカンパニー事業を展開している。
お金2.0 新しい経済のルールと生き方
「お金って何なのだろう?」
お金2.0は、
そんなことを考えるきっかけになる一冊。
お金2.0には、
「お金や経済とは何なのか?」ということが書かれています。
多くの人の人生の悩みの種類は三つに分かれます。
人間関係、健康、お金です。
そして、お金、によって人生の道が狭められてしまったり、日常がうまく回らなかったりするという経験をする人を、一人でも少なくしたい。
昔の自分のような思いをする人はできるだけ減らしたい、そして、昔の自分に教えておきたい、知っておいてほしいことをできるだけ包み隠さず書いていきます。
出典明記 お金2.0 佐藤航陽 幻冬舎 P12
このように、本書は、
著者のお金に対する思いをベースに書かれています。
なかでも特に、
お金と経済に関して詳しく書かれている本。
- 第1章 お金の正体
- 第2章 テクノロジーが変えるお金のカタチ
- 第3章 価値主義とは何か?
- 第4章「お金」から解放される生き方
- 第5章 加速する人類の進化
著者自身は、小さい頃からお金に、
裕福ではなかったそうだ。
当たり前に他の家にあるものが家にはない。
そんな経験をしていたから、お金を意識する機会は多かった。
そんな状態で著者は、
「人生って平等じゃないんだな」と感じたと書かれている。
そこで感じた怒りを原動力にしてきた著者が書いた本が
「お金2.0 新しい経済のルールと生き方」
「お金とは何なのか?」
ということを改めて考える機会になる一冊。
この本を読んで感じたこと
「お金とは何なのか?」
この部分と向きあうことは大切。
現代社会では、
「お金がなければ何もできない」
というのは事実だと思う。
最初は物々交換だったものが、
変化してお金へとなった。
価値がお金にシフトし、お金が主役の時代になった。
ただ近年は、
お金への意識は変化してきている。
例えば、
仮想通貨や電子マネーなど決済方法の変化。
紙幣のように、
手元に物体としてあるものではなくなってきた。
お年玉すらも、
電子決済でチャリーンという感じになっていきそうな時代。
「お金の価値観やあり方が根本から変わってきている」
実際、お金はただの紙切れ、ただの数字にすぎず、
「お金そのもの」に価値はない。
言葉にするのは容易だが、
そう本当に思えるかどうかは別問題。
でも、知っておきたいことは、
お金は、物々交換の不便さを補う仕組みとして発達してきたということ。
また、近年、
年齢別によるお金への考え方も変わってきている。
例えば、
20代の就職活動では、もらえるお金(給料)が多いという理由だけで選ぶのではなく、
労働条件にこだわる傾向が強まっている。
「働きやすい配慮がなされているかどうか」
という点を重視している人が増えている。
お金ではない部分を重視している人は増加傾向。
この流れは一部だが、
お金に対する考え方は、今後変化していくと思う。
お金2.0の第4章
「お金から解放される生き方」にはこのように書かれている。
人生の意義を持つ、内面的な価値に注目する時代。
人生の意義や目的とは欠落・欲求不満から生まれるものですが、あらゆるものが満たされた世界ではこの人生の意義や目的こそが逆に「価値」になりつつあります。
この流れはさらに加速していき、人間は物質的な充足から精神的な充足を求めることに熱心になっていくことは間違いありません。
これから誰もが自分の人生の意義や目標を持てることは当然として、それを他人に与えられる存在そのものの価値がどんどん上がっていくことになります。
出典明記 お金2.0 佐藤航陽 幻冬舎 P217
ユーチューバー、情報発信など、
好きなことで生きていくというスタイルも増えてきているのが事実だ。
本書に書かれているように
「資本主義から価値主義」へのスピードが加速するかもしれない。
<最後に>
お金2.0を読んで、
未来を想像してみるのも楽しいと思います。
⇒ お金2.0 新しい経済のルールと生き方
インターネットを使えば、
このように文章を紙を使わずに、
手で配らなくても読んでもらうことのできる時代。
昔なら、
紙に文字をかいて、配る方法しかなかった。
そして、読んでもらえる人も限られていた。
しかし、
今は、こんなにも簡単にこのようなことができてしまう。
インターネットは時代を大きく動かしている。
次は、
そこに人工知能が加わる時代になる。
もう1段ギアが上がり、
恐ろしいほどのスピードで進化していきそうだ。
本書のタイトルは「お金2.0」となっている。
1.0でなく、パラダイムシフト、枠組みを外しゼロベースて考える2.0
その2.0という概念で考えなければいけない時代は、
もうそこまで来ているかも知れない。
お金2.0は、読むことで視野の広がる本です。