失敗から学ぶ杉村富生の「株巧者」の投資法
著者:杉村 富生
出版社: 実業之日本社
発行日:2001年6月
256ページ
著者は杉村富生(すぎむらとみお)さん
1949年熊本生まれ
金融、経済、産業の第一線を取材。
常に現場主義に立ち、個人投資家の視点を大事にする
「個人投資家サイドに立つ」がモットー。
講演は数多く行っており、著書も100冊を超える。
その中でも、時代を超えて人気のある本が
「失敗から学ぶ杉村富生の「株巧者」の投資法」
2001年に発売された本だが、
株式投資の基本姿勢や心がまえ、相場の格言を交えて書かれているので、
投資の道しるべとなる本だ。
失敗から学ぶ杉村富生の「株巧者」の投資法 とは?
先人の知恵に学び、
己の投資術を確立する。
これが「株巧者」への近道。
このような言葉から本書はスタートする。
本書の目次は、
以下のようになっている。
- 第1章 トレンドを読み、株価の習性をつかむ-相場観測術
- 第2章 株式投資の心構え-努力、努力、ひたすら努力
- 第3章 独自の銘柄発掘術を確立せよ!-銘柄の選び方
- 第4章 買いのテクニックを学ぶ
- 第5章 売りのテクニックを学ぶ
『失敗から学ぶ杉村富生の「株巧者」の投資法』には、
相場格言をたくさん書かれている。
「相場格言」とは、
投資の世界に古くから伝わる言葉。
米相場の時代から長く言い伝えられてきたのが「相場格言」
相場格言には、
先人の知恵でありたくさんの経験が詰まっていて、
その格言を知ることにより投資の道しるべとなる。
投資において経験はとても大事だ。
いい経験だけではなく、悪い経験をすることもある。
それにより損失を出したり、
代償を払うこともあるかもしれない。
そうなる前に、
他人の経験に学ぶことはとても重要。
先人の知恵を借りることもとても大事なことだ。
塩漬け株の処理法は?
本書では、
株式投資の心構え銘柄の選び方、
買いや売りのテクニックを相場格言を元に解説している。
中でも興味深かったのは、
塩漬け株の処理法。
塩漬け株とは、
買ったはいいけど株価が下がり、売れずに持ち続けること。
では、ついつい塩漬け株をつくってしまうことはないだろうか?
個人投資家は、
「塩漬け株」を作ることが多いとも言われる。
人には、
損はしたくないという思いがある。
自分のお金だからそれは当然のこと。
思い込み、期待、祈りという感情が入りやすく、
損切りできずに塩漬け株となるケースは多い。
塩漬け株を作ってしまったら、
どうすればいいのだろうか?
本書には、
このように書かれていた。
塩漬け株の解消法には、
以下のような方法が考えられる。
塩漬け株の解消法には、
・思い切って全部ぶん投げる。
・ナンピン買いを入れ、買いコストを下げつつ戻りを待つ。
・何もせず、ひたすら回目まで戻るのを待つ。
・安いところを買って、小刻みな利食いを繰り返し、買いコストを下げる努力をするなどが考えられる。また、別の銘柄で儲け、その利食い金の範囲内で、
塩漬け株を処分(損切り)する「合わせ切り」という方法もある。出展明記:失敗から学ぶ杉村富生の「株巧者」の投資法 実業之日本社 P175
塩漬けの場合は、
この中のどれかの方法を選択することになる。
でも、
一番大事なのは、塩漬け株を作らないこと。
一度、塩漬け株を作ってしまうと、
精神的に厳しくなるし、次の買いを入れにくくなる。
このような塩漬け株を作らないためにも、
この本に書かれている心構えや相場格言を学び、
投資行動につなげていくのは大事だ。
タイトルにあるように、
失敗から学ぶということはとても重要なこと。
是非この本の相場格言から、
儲かる投資を学んでみてはいかがでしょうか?